神社でろうそくのともしびの中で
弦楽の音楽会をききながら
電車がなくなるなぁって

途中で立ち去られるのも切ないんだよなぁと
演奏者の気持ちで
しばらくいるんだけど

やっぱり電車がなくなるなぁって
背中を向けて帰るとすると

音が
きこえるんだ
しばらく

暗くなった緑　砂利道
見えなくなっても消えない音の中を歩いていくこの時間

わぁ
いいなこれー
止まって聴いているのとは
またちがった時間だけど
この方が境界があいまいで
なじんでいく

こういうのを覚えておくんだ

人が消えていったって
ついていっているんだって

ちょっと見えなくなったことが寂しく思っても
ただ寄せておくだけが
芸のすべてじゃないことを


そんなこともしたっていいんだ