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屋根の上のオルガンビルダー

あはは大変な時期にきてしまった。
車中でデライカのカイさんから事情は聞かされてきたけれど改めてファクトリーの前にたって、すこし笑ってしまった。
窓がない。正確には、窓枠に、窓ガラスがない…。

腰のあたりまで雪が降り積もるという本格的な冬に備えて一週間半前から社員全員で屋根と窓を修復している最中だという。
工事業者じゃなくて社員がやってるにしてはなんという大掛かり!
二階の高さを有に越える大層なクレーン車
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その日オルガン作りをしていたのはたった一人で
あとは全員総出でオルガンファクトリー作りをしていた。。。
屋根の上のオルガンビルダー。
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デライカの社員は現在7名だそうでうちエレクトロニック担当とペインティングの担当の2人が在宅。
材料は、一部のイタリアから取り寄せる筐体と、金属部分とを除いてすべて自社生産という。

工房は広くて、一階に4部屋
二階がどうなってるか気になるのだけど窓がないのと、
工事のせいで大変らしく案内されなかったのでわからないが、
同じくらいの広さはありそう。
一階で楽譜制作機器を見なかったからそのあたりが上にあるかも。

この日たったひとり笛を作っていた人はこんなかんじ。
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最盛期は80年代の終りから90年代でその頃は15人くらいがここで働いていたというから相当活気があったろう。
日本のMr.ミヤザキも月に一台くらいのオーダーをくれていたんだと、
突然説明語なしで、ミヤザキといわれ、一瞬ジブリが頭をよぎるが、
ここではかつてデライカのオルガンの取扱を日本でなさっていた宮崎商会の宮崎さんと解釈するのが正解だろう。
(宮崎商会とは現在もう取引がないが、村上泰造さんのミュージックボックスキーが後にその仕事を引き継いでいる)

宮崎さんは1番のお得意様だったのかと聞くと、
そんなことはないよ。
スイスには一度に百台頼んでくるディーラーがいたよ、とのこと!
ほかにもメキシコ、チリ、カナダ、アメリカなど世界各地のディストリビューター。

それから、カイさんがダウンステアと呼ぶ実質上の別館に移動。
そこはミュージアムになっている。
楽器こんなにいっぱいすごくたくさん色々聴かせてくださいました。
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デライカ製品としては紙のロールではなくmemoryをつかうものがイチオシらしく
(midiということばをこちらがつかうとことごとくmemoryといわれたのでmidiではないmemoryなんだろうか。追求してないので不明)
メカニックだからロール持ち運ばなくていいのだけど、エレクトロニックじゃないんだよ!
(そうか、メカニックとエレクトロニックはそういう意味で使い分ける単語なのか~)
曲の途中でやめて次の曲にいけるんだよ!とか大プッシュされる

面白いのは一定の距離まで近付けるとストロボのマスターとスレーブの要領で
(あるマスターストロボが光ると反応してスレーブストロボがシンクロする)
親機がmemoryで鳴らしている曲を子機が拾って合奏するというモード。
でもどっちも手で回している必要性はあるという。

なんでもできる時代だから、きっとここを手放さないのが今世紀の手回しオルガンの提議となってくるのかな

演奏を聞き終えて本館の方に戻ると「あ、見て!窓が出来上がった!」と、カイさん。
大方の窓ガラスがはまって、残すはあとふたつ。素直にうれしそう。
きっとずっと寒かったのね…。

あらかじめ頼んでいたロールなどの他に
オルガンのカバーが見て見たいなと思って軽く口にすると
上階に上がっての大捜索

「本当にいまいろんなものがいろんなとこに動かされちゃってて
2人に探してもらったけどわかんないんだ…!でも使う生地はこれなんだよ」

いい生地だったので
今買って郵送してもらうことが可能か尋ねると
「30ユーロのを送るのに30ユーロはかかってしまうから…」
ざんねん、とそこでこちらは諦めたのだけど、
カイさんの奥様が「今すぐ作るわ」となんとその場でミシンで制作開始!

完全に手作り。


外へ出ていい風景だねと従業員さんと会話する
いいでしょう、と。半周なんにもない景色。

この町の中心部は古い街並みでとても美しいので
時間があったらこれからご案内しましょうとカイさん。

ほかにここでしたいことはないですか?
の質問にデライカ創設者のフィッシャー氏とカイさんのツーショットを、
真っ赤なデライカカーの前で一枚お願いしました。

屋根の上のオルガンビルダー_d0179447_16323786.jpg


フィッシャーさんは御歳72才。
今は制作現場からは退き、オフィスにいるそう



by a-avenue | 2011-12-06 15:45 | オルガンの作り手とその町

手回しオルガンの木の音色 まちからここから www.temawashi.org
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