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ハンドルとシャフト 焼きバメと冷やしバメ

どうしてもある一台のデライカでメンテナンスをしているので
通常のメンテナンス手順一般というよりは
個別の事例に対するケースも混ざることをご理解ください。

今使っているデライカのオルガンは
ハンドル部分のネジきりが深すぎるのか
一度はめると抜けなくなることがあります。

こういうときは、箱を開けて
シャフトところに木片をあてたりして内側が回れないようにすると
外側のハンドル部分だけまわって
外れるものらしいのだけれど

ところが
うちのは文字だと説明しずらいけど
それをやると内側の想定外の部分がはずれてしまう
(図中丸部分)
ハンドルとシャフト 焼きバメと冷やしバメ_d0179447_22481028.jpg


「デライカのカイさんと相談したら
そこを溶接した方がいいっていわれたんですけど・・・」

というと、
「溶接?本来シャフトは溶接はしないなぁ
通常焼きバメか冷やしバメで」

と言われた。
"溶接"という単語はあくまでお互いに外国語としての英語で話しているので
もしかしたら焼きバメといわれていた可能性はあるので
(だいたい熱そうな単語だったならありうる・・・)

この冷やしバメと焼きバメについて説明します。

はめられる金属(メス)とはめる金属(オス)のうちの
どちらか片方を温めるか冷やすかして
大きくするか小さくする

焼きバメではメスを温めて大きくして
たとえば実際10ミリのものを10.3ミリくらいの穴径に膨張させます
その間に10ミリの穴に10.3ミリのオスをいれちゃうことで強くしまります

冷やしバメはこの逆で
10.3ミリのオスを10ミリくらいに小さくして
その間に10ミリの穴に10.3ミリのオスをいれちゃうことで強くしまります


本来シャフトは溶接しないといった理由は
デライカのこの機種は一番簡単なシャフト一個の構造だけど
精密なものはシャフトが2個3個からむので
正確に作らないといけないから。

一個シャフトはどうしてもまわしているとき
力が加わる部分と軽くなる部分ができちゃうとのことで
実際このデライカもそんな感じ。

頂点まで30度くらいの位置が一番力がいるかなぁ


一応このハンドル外れなくなるに対する対処として
P.BOUWさんはハンドルの内側に木片を詰めて
ハンドル側として奥にいきすぎないように改造してくださいました。

あとはカイさんに教えてもらった
ハンドルをはめる部分に薄いナットをはめておくという
はめる軸側として奥に来られすぎないようにする改造の二点を併用


このハンドル
別にずっとつけっぱなしにしておくことも可能なのですが
大阪M氏のアドバイスによると
だいたい修理にくるデライカのほとんどは
ハンドルをつけっぱなしにしているためハンドルのつく軸がまがってしまっている
とのことなので
★ハンドルはできたらまめにはずしましょう



by a-avenue | 2012-03-31 15:45 | オルガンのメンテナンスいろは

手回しオルガンの木の音色 まちからここから www.temawashi.org
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