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函館 since 1986 ~この町のギリヤーク尼ヶ崎~

話:村岡武司(ギャラリー村岡)3/30夕方、太田誠一(カフェやまじょう)3/31夜、米田哲平(函館市文化・スポーツ振興財団)4/1昼

ギリヤークさんはこの頃では毎年夏の初めと終わりに函館で踊るが、
ギリヤークさんにとって生まれ故郷のこの函館を、毎年訪れるようになったのは1986年、56才になってからだった。

始まりは、ギャラリー村岡のオーナー、村岡武司さんが札幌のルポライターからギリヤークさんの話を聞いたこと。
そして村岡さんは函館から、新宿の三井ビルまでギリヤークさんの公演を見に行った。

踊りを見て、とんでもない人もいたもんだな…と思った。
そして、函館のユニオン・スクエア(現・明治館)でやったらきっと素晴らしいだろうなと思い、新宿で踊り終えたギリヤークさんにその場で声をかけた。

函館に戻り、カフェやまじょうの太田さんにそのことを話すと、太田さんもギリヤークさんのことを知っており、ぜひ函館でとの思いが一致、1986年11月30日(日)にギリヤーク尼ヶ崎さんの函館公演が実現した。

この日、村岡さんが用意した公演を知らせるチラシには、左半分に似顔絵、右半分に切り取り線があり、メッセージを書いて投げ銭を包んで投げ入れることができるというとても素敵な仕込み。表題はINVITATION to STREET PERFORMANCE、大道芸への招待状・・・

当日は、ギリヤークさんが踊る円の周りに、まずゴザ、次に椅子、その外を多数の立ち見客が囲む、さらに明治館の二階から見下ろす観客で、その様子はさながら壮大な円形劇場。投げ銭も上から下から飛び交い、金額も15万を越えたそう。

ギリヤークさんが初めて街頭で踊った時の投げ銭は、150円。
「1000倍になるのに20年かかりました」

太田さんに当時の感想を聞くと「理屈抜きの感動を初めて知った。ダイレクトに魂がぶつかって包み込む」。そして初めてギリヤークさんを見た函館の人の中には、涙を流して「そんなにまでしなくてもいいのに」とギリヤークさんを見つめる人もいたそう…。

今、ギリヤークさんは毎年夏に北海道各地で踊るが、夏の初めに函館大門、夏の終わりには函館千代台公園で踊る。千代台の側の主催のひとりの米田哲平さんも、村岡さん太田さんとともにギリヤークさんの近くにいた人で、当時のことを尋ねると「公演後には、ギリヤークさんが常宿にしていた菊屋旅館で、ギリヤークさんと太田さんと3人でお金を数えた」などの思い出も。そしてこれからもギリヤークさんを函館に呼び続けたいと思っている。



by a-avenue | 2015-04-01 12:00 | ギリヤーク尼ヶ崎

手回しオルガンの木の音色 まちからここから www.temawashi.org
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